英語には数多くの略語表現があり、ビジネスメールでも使われています。
長いフレーズを短く略すことで簡潔な表現ができるほか、入力などの手間も省くことができます。
そこでこの記事では、“TBA”,”ETA”,”FYI”などビジネスメールでよく使われている略語の意味や使い方をご紹介します。
目次【本記事の内容】
スケジュールに関する略語
まずはスケジュールに関する略語について紹介したいと思います。
ビジネスでは、会議やアポイントメントなどスケジュールを連絡する場面は多いでしょう。
「会議をすることは決定しているものの、日程や時間はまだ決まっていない」「製品のセールス方法は現時点では未確定。今後決定する予定」など、「決まっていないことがあるけれど、お知らせしておきたい」といった場合に使える略語が“TBA(to be announced)”「追ってお知らせします」や“TBD(to be determined)”「今後、決定する予定です」です。
以下に例文を3つ挙げます。
The time and the place are TBA.
訳:時間と場所は追って連絡します。
Save the date for a meeting on September 20. Time & Location: TBA.
訳:9月20日は会議なので空けておいてください。時間と場所は後ほど連絡します。
The sales method of the products: TBD.
訳:その製品のセールス方法は今後、決定します。
Maximum loading capacity: TBD.最大積載量:未定来社の約束や製品を受け取る予定がある場合など、到着時間を確認するときに使われている略語は“ETA(estimated time of arrival)”「到着予定時刻」です。
以下に例文を2つ挙げます。
Could you tell me the ETA?
訳:到着予定時刻を教えてください。
I haven’t received a product catalog from you yet. Could you tell me the ETA?
訳:製品のカタログをまだ受け取っていません。到着予定日を教えていただけますか?
アポイントメントやミーティングなどのスケジュールを組むために、相手に予定を聞かれたときなどに“JTLYK(just to let you know)”「取り急ぎお知らせします」といった略語が使われています。
以下に例文を2つ挙げます。
JTLYK that I’ll be available all next week except Thursday.
訳:取り急ぎお知らせしますが、来週木曜日以外は空いています。
JTLYK that I will be out tomorrow morning.
訳:取り急ぎのご連絡です。明日午前中は外出しております。
自分の意見を述べるときに使われる略語
次に自分の意見を述べるときに使われる略語を紹介したいと思います。
「私の考えでは」「私見ですが」など、自分の意見を述べるときに使える略語もあります。
“IMO(in my opinion)”「私の意見では」といった略語が使われます。以下に例文を2つ挙げます。
IMO, that is a bit difficult.
訳:私の考えでは、それは少し難しいです。
IMO, the sales will increase in the next several years.
訳:私の考えでは、今後数年間で売り上げは増えるでしょう。
“IMO”よりも、謙虚な気持ちで自分の意見を伝えたい場合は「自分の意見を言わせていただくと」といった意味を持つ“IMHO(in my humble opinion)”を使うことができます。
“humble” には「控えめな」「謙虚な」といった意味があります。以下に例文を2つ挙げます。
IMHO, this sort of thing often happens.
訳:私見では、この種のことはよく起こります。
IMHO, we need to discuss the issue again.
訳:私の意見では、私たちはその争点をもう一度議論する必要があります。
他に、“IMPOV (in my point of view)”「私の見解です」という略語もあります。
“POV”は「~の観点から」といった意味もあり、自分の意見を述べるとき以外にも使うことができます。以下に例文を2つ挙げます。
IMPOV, the campaign was a big success.
訳:私の見解では、あのキャンペーンは大成功だったと思います。
From the POV of marketing, I’m sure our project will go well.
訳:マーケティングの観点から見ても、私たちのプロジェクトはうまくいくと思います。
話題を変えたり言い換えたりするときに使う略語
次に話題を変えたり言い換えたりするときに使う略語を紹介したいと思います。
「ところで」と話題を変えるとき、英語では“by the way”と表現します。
略語の“BTW”は、ビジネスメールでもよく使われています。以下に例文を2つ挙げます。
BTW, don’t forget the next monthly meeting.
訳:ところで、次の月例会議を忘れないように。
Did you see my report, BTW?
訳:それはそうと私の報告書は見てくれましたか?
また、“OTOH(on the other hand)”「一方で」「~に反して」と対比的、あるいは相反的な表現をするときに使える略語もあります。以下に例文を2つ挙げます。
We suffered a heavy loss. OTOH, we learned a great deal from the experience.
訳:私たちは大きな損害を受けましたが、一方でその経験から多くのことを学びました。
It is cheap. OTOH, it is not good.
訳:値段は安いですが、品がよくありません。
“IOW(in other words)”「つまり」「別の言葉で言うと」と、表現を言い換えるときに使える略語もあります。以下に例文を2つ挙げます。
It was a difficult project, but he carried it off well. IOW, he is an excellent staff member.
訳:難しいプロジェクトでしたが彼はうまくやりました。つまり、彼は優れたスタッフです。
Mr. Iwata is visiting our office. IOW, we can close the deal.
訳:岩田氏がオフィスに来るそうです。つまり契約が成立するということですね。
その他のビジネスメールでよく使われる略語
その他のビジネスメールでよく使われる略語として挙げられる“FYI”、”HTH”、”NRN”などのビジネスメールでよく目にする略語をご紹介します。
まず“FYI(or your information)”は「ご参考までに」「ちなみに」という意味です。
以下に例文を2つ挙げます。
FYI, the attached documents are the previous data.
訳:参考までに、添付資料は前回のデータです。
FYI, I can’t attend tomorrow’s meeting.
訳:ちなみに、私は明日の会議に出席できません。
“HTH(hope this helps)”は「お役に立てれば幸いです」という意味です。以下に例文を1つ挙げます。
I’m attaching the latest minutes of the meeting. HTH.
訳:最新の議事録を添付しています。お役に立てれば幸いです。
“NRN(no reply necessary)”は返信不要という意味です。以下に例文を1つ挙げます。
I just wanted to inform you that the schedule has changed. NRN.
訳:スケジュールの変更をお知らせしたかっただけです。返信不要です。
“TNT(till next time)”は「また会いましょう」という意味です。以下に例文を1つ挙げます。
Thank you for meeting me today. TNT.
訳:本日は会っていただきありがとうございました。またお会いしましょう。
他にも、“TYIAU(thank you in advance)”「よろしくお願いします」や“TAFN(that’s all for now)”「今のところこれで全部です」といった略語もあります。
“TYIA”は、メールの最後に“TYIA Ken”「よろしくお願いします。ケン」と結びの言葉として使うことができます。
“TAFN”は、報告や質問事項をいくつか書いたときなどに「今の段階では以上です」といった意味で使うことができます。
ビジネス英語で使える略語まとめ
まとめとしては、ビジネスメールにはふさわしくない略語に注意しましょう!
今回紹介した通り、英語の略語もいろいろなものがあります。略語は文字数が少なく入力の手間が省けるため、ビジネスメールでもよく使われています。
メールを送る相手や内容によって、上手く使い分けるようにしましょう。